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歴史的な近代建築が次々取り壊しの危機にさらされている。古くなれば取り壊すのか。それとも現代の息吹をを与えて残すべきか。私達の見識が問われている。


建築の持続性

建築は本来、人と環境との関わりのなかで存在してきた。しかし、近代の工業化社会の急激な技術追求の結果、都市と建築は、土地や場所の意識が稀薄になり、持続性のない今日の環境をつくりだしてきた。持続性とは、地球と人類が共生している仕組みを壊すことなく、未来に持続させていくことを意味している。

一方、全国各地で明治から戦後期までの近代建築の保存が叫ばれて久しい。いままで行われてきた文化財などの古い建物を復元する保存は、歴史的な建築を後生に正しく残すことが目的であり、今日的な機能を必要とするものではない。近代建築の保存を考える時、この復元する保存と同一視してしまうと、持続性の意味を見失うことになる。

建物は時代を経ると、その機能性において現代に不都合になったり、建築用途の使命が終結したりもする。そこで新しくつくり替えることを理想としないで、建物の不足する機能の追加、あるいは建物を別の用途に変更してしまう再生という考え方も検討する必要がある。

今後、多くの建築が取り壊しの時期を迎えるが、経済的観点だけでなく文化、歴史性も認識し、再生工事を行うことによって、建築は新しい生命を与えられ長く持続性を持つことになる。

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民家から市民の憩いの施設に再生
明治38年建築

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再生された民家
文政期建築

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和洋混合の元茶舗
明治38年建築

Photo ○左上:富山銀行本店
 大正4年建築・辰野金吾設計
○左下:擬様式の薬局
 木造モルタル塗(解体された)


木の空間地域に根ざす環境形成 |保存と再生 |町並みの場所性
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